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<h1>建築散歩</h1>
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<h2>フンデルトヴァッサー・ハウス</h2>
<h3>ウィーンの市営住宅はこんなに元気だ!</h3>
<p class="floatRight"><img src="img/ph01.jpg" alt="photo"></p>
<p>旅行中に、「フンデルトヴァッサー・ハウス」へ行ってきました。</p>
<p>
ウィーンの旧市街を取り囲むリングシュトラッセ(環状道路)のやや外側、18〜19世紀に建てられた古風で静かな街並の中を歩いて行くと、この建物が現れます。まず目に飛び込んでくるのは、赤・黄・青・白の鮮やかな色で塗り分けられた外壁。その塗り分け方は、子供の落書きのようにぐにゃぐにゃと曲がっています。窓の大きさは不揃いで、しかも屋上には金色のネギ坊主のようなタワーが生えています。<br>
どこから見てもびっくりするような建物ですが、不思議と周囲の街並に溶け込んでいるのは、壁を覆うツタや、建物から直接生え出したように見える樹々のせいかもしれません。呆気に取られ、なんだか楽しくなってくるこの建物、実はウィーンの市営住宅なのです。</p>
<p>
この建物を作ったのは、ウィーンの画家・建築家フンデルト・ヴァッサー(1923-2000)。親日家で、作品に「百水(hudert wasser)」「豊和」と号することもあります。西欧近代の人工的な環境の在り方に疑問を呈し、「自然は全て曲線であり、直線に神は宿らない」と唱えて、建築物や絵画における直線を否定しました。<br>
1986年に完成したフンデルトヴァッサー・ハウスは、その理念を実現させたもので、彼にとっての最初の建築作品です。</p>
<p>
フンデルトヴァッサー・ハウスは市営住宅なので内部の見学はできませんが、向かいのビル内にショップがあります。また、近くには彼の作品などを展示したクンスト・ハウス・ウィーンがあります。<br>
こちらもヴァッサーによって改装された建物です。日本国内では、大阪市扇町公園に隣接するキッズプラザ大阪や、大阪市環境事業局舞洲工場(ゴミ処理場)で彼の建築物を見ることができます。</p>
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